先日、NACの初診で精子検査を行ってきました。
これまで精液検査の結果と言えば、最初の総合病院やはなおかIVFで良い成績を残していたので、
「黒船襲来じゃぁぁぁぁ!!」
位のナメた変な自信を持ってのぞんだんですが、結果はというと、
大惨敗・・・
どころか
これ男性不妊じゃね?
という、笑えない結果となりました。
どうやら、
不妊の原因は私にありそうです・・・
精液(精子)検査前の自分はといえば・・・
午後半休をとってクリニックへ。
初診ということで、心配性の妻も半休をとってついてきました。
妻が言っていた通り、超近代的なビルで確かにすげー・・・
入館予約番号を7階で入力し入館証を入手。それをフラッパーゲートにかざして、乗り換えエレベーターホールへ進み8階のNACへ。
受付で、保険証と顔写真付き身分証明書(免許証)を提示すると、受付番号の紙を渡されます。以降、全てこの受付番号で呼ばれます。
待合室を見渡すと、綺麗で広々とした空間で居心地がいい。
そんな待合室には男性の姿が5名ほど。午後は、男性は14時からの受付らしい(女性は15時から)。
「おっ、あんちゃんたちも採精かい?」
なんて勝手に親近感を感じてしまって話しかけたくなりましたよ(江戸っ子か)。
その後、受付横の窓口に呼ばれ、精子検査の手順を簡単に説明されたあと、少し待って採精室へ行きました。
この時はまだ、妻に「採精上等!」なんておどけて見せる余裕シャクシャクの自分でした・・・
(恒例の)採精室はこんな感じ
採精室は、待合室から一度出て、外の通路を少し歩くとあります。
採精室は全部で4部屋。正面に受付窓口があります。
採精室は、窓口を挟む形で両側に2室づつあります。
窓口横のインターホンをプッシュすると、窓が開き培養士らしき方から受付番号の提示と本人確認を求められます。
確認が済むと、
- 精液カップやDVD等が入ったカゴ
- 部屋番号と「使用中」と書かれた札
を渡されます↓
培養士さんから面と向かって直接手渡されるのって、やっぱり慣れないなぁ。恥ずかしくて目みれないわ〜(しかも女性培養士だったし)。
精液カップに貼られた「氏名」を確認し、札に記載された番号の部屋へ入ります。
入る際には、この札を扉の外に掛け、中に入ったら必ず内鍵をかけましょう。
そして、採精室の中はというとこんな感じ↓
基本的には、はなおかとほぼ同じセッティングです。
はなおかと同じ点は以下の通り。
TV(Panasonic製)
DVD再生機(Panasonic製)
DVDファイル
洗面台
調光スイッチ
ハンガー
荷物入れ
ゴミ箱(calmic製)
ティッシュ(エルモア)
逆にはなおかと違う点はというと、
ハンドドライヤー完備(TOTO製)
椅子がベンチシート
消臭スプレー完備
ウェットティッシュは無い
でもアルコールスプレーは完備(calmic製)
よってティッシュとコンボで色々消毒可能
室内にインターホンは無い
筆記用具は無い
使い捨てソファーカバー完備(40cm×30cm)
エロ本完備(ほぼ「ザ・ベスト」)
ヘッドホンが無い
制限時間なし(特に何も言われず)
という点ですかね。
消臭スプレーや、除菌スプレーはありがたいですね。特にありがたいのが使い捨ての “ソファーカバー”。
こんな感じで一枚ずつ取って使えます。地味に嬉しい配慮ですね。
ゴミ箱はセンサー式で蓋が自動開閉するので衛生的ですが、はなおかのローリングタイプに比べて簡易的でちょっとヘボいです。
あえて苦言を呈するならば、大量のティッシュ投入は避けるか、入れるにしてもかなり丸めて圧縮した方がいいです。
広がってると引っかかって箱内に落ちない可能性があり、引っかかったままだと次の方への軽いテロになるので、必ず投入後もう一度開けて下にちゃんと落ちたか確認した方が良いです。
いずれにしても少しづつ残骸は捨てましょう。
オカズのラインナップはというと
お待たせしました(誰か待ってるのだろうか)。
恒例のオカズラインナップの発表です。
はなおかは「妃悠愛」を主軸として、国際的な人気女優「蒼井そら」や、元アイドルの「三上悠亜」らで脇を固めつつも、往年の名女優「朝河蘭」や、熟女優「赤坂ルナ」といった幅広い層にも対応したラインナップでした。
NACはというと、
ほぼ、オムニバスのみ
これらDVDはエロ本についていたモノですね(付属品)。
しかもほとんどが既に廃刊となってしまったあの有名エロ本誌「ザ・ベスト」の付属品!
中年男性なら青春時代に一度はお世話になったあの雑誌です。
だからエロ本置いてあったのね。そして ”ザ・ベスト” が多かったのも納得。
採精開始!しかし意外な落とし穴が!
自分は基本的に持参の ”iPadmini+イヤホン” で対応するので特段問題ないのですが、気になるのが、
部屋の外の音
外がうるさいってわけではなくて、扉が薄いのか外の培養士さんと同志たちの受付の会話が聞こえるんです。
さすがに個室から個室へ、動画の音は伝わってはきませんでしたが、外の通路の声が聞こえるということは、そのままTVで普通に流すと外の通路には聞こえる可能性があるとも言えます。
何卒、ヘッドホンを完備してもらいたいものです笑
この日は外の声の人数から察するにおそらく満室でした。
みんな音漏れを気にして、めっちゃ小音量で聞いているんじゃないかって想像したら結構笑えますね。
そんな心配な音漏れに最適な解は、自分のような ”スマホ等の端末+イヤホン” もさることながら、超アナログな「エロ本」でしょうね。
その方法こそが、
ザ・ベスト
な選択です。
・・・
自分のように下はデカくとも(嘘です。見栄です)、気が小さい方はヘッドフォン持参でいった方が良いかもしれません。
窓口で培養士に手渡して採精終了
採精が終了するとカップと、リモコンやDVDが入ったカゴと札を持ってさきほどの受付のインターホンを鳴らします。
培養士さんより、採精カップ貼付の氏名が記入されたシールにサインを求められますのでサインしましょう。
精子の入ったカップをまじまじと見られながらのサインはなんとも言えない恥ずかしさがありますけどね・・・
その恥ずかしさたるや、検尿カップ提出の比ではありません。
願わくば、はなおかみたいに顔を合わせずに受け渡ししたいものです(ココにこそ「ペッパー君」を設置すべきでしょう)
採血によるホルモン検査と感染症検査も受診
採精後には、採血によるホルモン検査も受けました。
検査で分かる項目としては、
【ホルモン値】
- 男性ホルモン→テストステロン
- 下垂体ホルモン→FSH・LH
【感染症】
- HIV
- B型肝炎
- 梅毒
といった項目の結果が分かります。
ところで、話はそれますがNACの採血はうまかったですね。
今までで一番痛くなかったです(実は超注射が苦手)。
注射をしてくれた女性看護師に
「すごいうまいですね!人生で一番痛くありませんでしたよ。やっぱり技術もさることながら、採卵同様 ”針” が違うんですか?」
と聞くと、
「そうですか。針も普通です。たまたまですよ〜」
と謙遜されていて、めっちゃ好感度高し。
そして、注射が痛くなかったことを妻に話すと、
「そうそう!NACの採血痛くないってよくブログで見かけるよ!」
とのこと。
ふむふむ。納得。
精液(精子)検査の結果はというと・・・
採血後1時間半ほど待って、寺元理事長から検査結果の説明がありました。
厳しい先生かと思って身構えてましたが、ゆっくりと一つ一つ丁寧に説明してくれたので、ホッとしました。
モニターに映った自分のジュニア達の動画や画像を見本と見比べながら、わかりやすく説明してくれました。
もう、めちゃめちゃハイテク。
ここの精子検査体制はんぱね〜
これまでは、WHOの基準値と比較した数値結果記載の紙を渡されておしまいでしたが、ここではWHOなんて一言もでてこない。
- 濃度
- 数
- 運動率
- 直進性
- 速度
- 形質 など
を数値とあわせ、動画と画像で確認しながら、なぜ良いのか悪いのかということを説明してくれるんです。
まさにこれが噂の
”精子”検査ってやつかい・・・
もう丸裸にされますよ。
特に以下3点にフォーカスして詳しく説明をされます。
- 濃度(精液検査)
- 運動率(精液検査)
- 形質(クルーガーテスト)
検査結果の紙はこんな感じです。
検査結果の紙に先生がガンガン書き込んでいきます。
では詳しく見ていきましょう。
濃度(量・数)について
こちらはリプロの説明会で言われた「射精は毎日が望ましい」との情報を信じ、念を入れて 前日に採精マイセルフを実施した影響のせいか、量および濃度ともに基準値を若干下回りました。
ただこれは問題ない範囲ということで、
「△に入っちゃうかなー」
という限りなく◯に近い△評価でした。
運動率(直進性)について
こちらは通常40%くらいらしいのですが、自分の運動率はというと70%を超えていて、問題あるどころか優秀との評価。
直進性=速度もかなり速いらしく、これらは◯でした。
形質(正常形態率)について
ここまで、△→◯と来ていて安心しきっていたのですが、正常形態率、これが鬼門だった・・・(この形質検査は「クルーガーテスト」と呼ばれるもの)。
ちなみにこういった紙と動画で説明されます。
選ばれた206匹の精子のうち、正常形態の精子はというとなんと・・
ゼロ・・
正常形態率がゼロ、すなわち
異常率100パー・・
ということ。
オワタ・・・
上げて上げて落とす!もう吉本も真っ青の「三段オチ」ですわ。。
一般的には200匹のうち4匹位いるのが普通とのこと。つまり2%がボーダーラインです。
それが、0%って。
「うそやん!もっと探せば絶対おるって!」
「ショーキチはん!頼むもっかい探してくれ〜!」
と心の中で叫んでいるとさらに追い討ちをかけるように、先生から
「この正常形態率が一番大事。この数値は明らかな男性不妊ですね〜ぇ⤴。ご主人の精子は問題ありと言わざるを得ないですね〜ぇ⤴」
とな・・・!!
まさかの結果に黙り込む我々・・・。
茫然自失とはまさにこのことか、というくらいに放心状態になってました。
これまでのはなおかでの検査やAIHでは
「売るほどあるね」
「濃度高いね〜」
などなどイチロー以上の打率を残してきた我がジュニア達。問題どころか平均より上だと言われることが多かったマイジュニア達。。。
まさに、村大会優勝レベルでイキってた野球少年が、いきなり大リーグに出てコテンパンにやられて身の程を知ったみたいな感じですかね。
恐るべし、NACの精子検査。
ここまでの結果をまとめると、
- 濃度(数)
- 運動率(動)
- 形質(形)
は以下のような結果になったのでした。
これは・・そりゃ今までの「精液検査」では分からないはずだわ。。
AIHには適さない精子だった?
ちなみに、精液を精製前後で比較すると、精製すると直進性がガクッと落ちる結果に。
先生曰く、これでは自然妊娠の確率の方が高い=AIHには適さない精子だと言われました。
これには驚きました。モニター上に映る直進性の分布グラフを見ながら説明されるのですが、はっきりとその傾向が出ていました。
精子がこの形質では受精〜妊娠はしても、出産まで至らないかもしれない
また、形質異常が多いということは、仮に受精し妊娠をしたとしても、出産までいけるかは微妙かもしれないと言われました。
運動率や直進性が良いので受精はするだろうが、形質異常が多いということは染色体異常の可能性もあり、流産につながる場合が多いとのこと。
・・・
まさか、前回の流産って形質異常だったから・・・
ホルモン検査の結果はというと
精子検査の結果報告とあわせて、採血でのホルモン検査の結果も告げられました(感染症の検査結果は数日かかるので当日には判明しません)。
なんとこちらについても、
正常とは言えない数値が出たんです・・・
下垂体ホルモン(FSH・LH)が低く、男性ホルモン(テストステロン)が高い
まず下垂体ホルモン。
これは妊活女性にはおなじみの
- LH(黄体化ホルモン)
- FSH(卵胞刺激ホルモン)
そして、男性ホルモンの
- TES(テストステロン)
の3つの検査結果と説明をされました。
結果は以下の通り。
項目 | 基準値 | 結果 | 判定 |
LH | 2.5〜5.0 | 2.2 | 基準値外 |
FSH | 3.0〜6.0 | 1.5 | 基準値外 |
TES | 400〜600 | 610 | 基準値外 |
全て基準値から外れるというヒドい結果となりました。
ただ、男性ホルモンの数値は限りなく基準値に近いので基準値内といっても良く、それほど気にすることはないとは言われましたが。
それよりも、LHとFSHの値が低すぎるのが問題。特にFSHは半分以下なので結構深刻な感じでした。
原因は生活環境や食事?サプリもダメ?
この下垂体ホルモンの数値を見た先生から、
「何かサプリを取っていないですか?」
と聞かれましたが、過去から現在に至るまで一切サプリは取っていません。たまに飲みが連チャンで続いた時に「ウコンの力」を飲むくらいです。それも超稀ですが。
「筋肉増強剤は?養毛剤は?」
とさらに詳しく突っ込まれるも、全く身に覚えがない。
サプリは成分によってホルモン値に影響を与えることがあるらしいが、食生活やお酒はあまり関係ないとのこと。
結局サプリを摂っていないということで、この下垂体ホルモンの低さの原因は現時点では分からずじまいでした。
このまま低い数値が続けば、薬を飲んで数値を上げるらしく、しかもその薬はというと・・・
クロミッド
「お、俺がクロミッド!!」
ちなみに(薬によって)この数値を上げれば、精子の形態を改善できるか聞いてみたところ、その影響は分からないとのことでした。
ホルモン値は変動するので再検査となった
サプリ等を全く取っていないのに、まさかのホルモン値となったわたくし。
しかも、お、俺がクロミッドを飲むのかよ。。 でも先生曰く、
「日によって検査結果の変動はある」
ということなので、1週間以上空けて再度検査をすることになりました。
次回の再検査でも今回と同じような結果となった場合には、クロミッド等の投薬を行う可能性が極めて高そうです。
マジ、やべぇ・・
初の高度不妊治療は顕微授精(IMSI)となりそう
そして診察の最後に、
「この精子だと、顕微授精ですな」
と・・!
渡された検査結果にも、大きく
IMSIで精子を選別後、顕微授精が適応
と書かれてある。
ケケケケ、顕微授精・・
しかも、IMSI・・・
IMSIとは・・・
超高倍率で精子を観察して良好な精子を選び、顕微授精(ICSI)に用いる方法。通常のICSIでは400倍に拡大して卵子に注入する精子を選ぶが、IMSIでは6000倍に拡大し、400倍では見えなかった詳細な精子形態(精子の頭部の空胞、尾部や中間部の異常)を確認できる。
※医療法人オーク会より引用
正直この数時間で起こったことに頭が追いつかない。
ステップアップッテ、イチダンヅツノボルモノダトオモテタヨ・・
不妊の原因がわかったことに目を向けよう
かなりショックで、行きと帰りとでは全くの別人の様になっていた自分。
あ〜マジかよ・・・
数時間悩みましたが、悩んでいても仕方がないので、もう切り替えよう!
逆に原因がわかったと思えば良いじゃないか!
そして、原因が複雑怪奇な女性の体ではなく、シンプルな原因でわかりやすいじゃないか!
妻には問題ないかもしれないってことがわかっただけでも安心じゃないか!
と前向きに考えると、まだまだ良い方だったんじゃないかって思えてきました。
おう、クロミッドでもなんでも来いやー!
所要時間とお会計
今回かかった時間です。
14:10
→受付/保険証・身分証の提出14:15
→受付番号発行14:27
→採精室へ(約25分)15:05
→宮内先生より採血の指示15:30
→HIV・ B型肝炎・梅毒などの採血同意書にサイン後、採血17:10
→寺元先生の問診(約20分)17:35
→会計所要時間計
→約3時間半
合計 18,046円
NAC日本橋通院合計:19,220円
NACは基本的に医療費明細が発行されません。ですので合計金額しかわからず。
今回も妻の初診と同じく保険適用でした。
安心しきっているそこの旦那よ
今これをみている(と思われる)旦那衆、諸君!
原因不明だからといって、口にださずともついつい頭の片隅で「女性の体って複雑だしな〜。どこに問題あるんだろう」って、ハナから女性に不妊の原因があると思っていませんか?
今回、精子検査を受けるまで自分もどこかで「妻かわいそう」と勝手に妻に原因があると無意識に決めつけていました。
なので、自分のようなケースもあることを認識して早め早めに行動した方が良いですよ〜。
不妊の原因の半分は男性らしいっすからね。
今回の結果を見るにどこかの広告じゃないですけど、
そりゃ妊娠しないわけだよ
って悔しいですがそう思いました。
さて、次は1週間空けてのホルモン値の再検査。
今からドキドキです。
夫
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