12月1日(日)13時〜15時に「2人目治療中・治療検討中」の方のオフ会を開催し、3名の方がご参加くださいました。
当日の様子をレポートします!
【不妊治療オフ会開催します☕️】
●日時 12/1(日)
●13:00〜 2人目治療中の方
16:30〜 1人目高度不妊治療中の方
(各会ご夫婦での参加も歓迎!)●場所 ALMOST PERFECT
新御徒町駅徒歩5分(浅草橋/御徒町/蔵前駅からも10分前後)●会費 500円
●定員 10名
お気軽に問い合わせください🙌🏻 pic.twitter.com/Ji8eH9rR2n
— ぽころぐ/不妊治療を身近な選択肢に (@pocoloooog) November 17, 2019
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2人目治療オフ会は初の試み!
以前こちらの記事で
オフ会のテーマやカテゴリ(共通項)を募集したところ、思っていた以上に2人目不妊オフ会の要望がありました。
- 2人目治療のことを吐露、相談する場所がない
- 1人目は自然妊娠だったので、不妊治療の情報の集め方がわからない
- 2人目治療の通院方法(託児など)が分からなすぎて困ってる
といったDMを読んで、2人目不妊で深く悩んでいる方もたくさんいると改めて感じました。
2人目不妊治療はなかなかスポットが当たりづらいですし、2人目だからこそのまた新たな悩みも出てくるのではないか。
そう以前から感じていたこともあって、今回開催しました。
参加者3名の方の現状
今回参加された方は、
年齢:30〜40代
現状:2人目治療検討中
全員1人目は高度生殖医療での妊娠〜出産された方で、3名中2名の方がフルタイム正社員、1名の方が退職されているという状況でした(1人目治療中にやむなく退職)。
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自己紹介〜話題にのぼった主なトピック
まず、簡単な自己紹介から会がスタート。
- 1人目の時に通っていたクリニック
- 採卵/移植回数
- 現在の貯卵の有無や数
- いつごろから治療再開を考えているか
などを中心に詳細な情報を出して自己紹介されていました。
2時間の中で出た主なトピックは、
- 貯卵の数やその保管金額
- 通院時の託児先
- 託児もあるクリニック情報
- 託児条件(採卵日は×など)
- 仕事と育児と治療の両立
- いつから治療再開OK?
- どこまでお金をかけるか
- 効率を考えて動かないと
- もしも切迫等で入院になった場合誰が子供を見る?
- そもそも2人育児ができるのか
- 相談できるところが少ない
- PGT-Aはどこでできる?
など盛りだくさんでした。
そんな話題の中でも1番の懸念は、託児しながらの治療についてでした。
全員、第1子で高度生殖医療(体外受精)を経験しているため、その通院がどれだけ突発的かつ負担が大きいかを痛感していて「育児・家事・仕事・治療の両立は可能だろうか….」と、不安を抱えていました。
また治療が順調に進んだ際、
- その先にあるリスク(切迫流産等による長期入院など)を考えてしまうとなかなか踏み出せない
- 予め予算や期間を決めておかないと1人目に使うべきだった(かもしれない)お金まで使ってしまいそうなので、その見極めが難しい
といった点についても話題にあがりました。
「不妊治療で仕事はやめないで」というAさんの言葉
参加者の1人の女性(仮名Aさん)がこんなことを話してくれました。
私たちが1人目治療中の方とも接点が多いことから、
「できたら1人目治療中の方に伝えてほしい。仕事と治療の両立は本当に大変だけど、できる限り退職しないでほしい」
と。
Aさんは以前、教育に関わる仕事をされていました。
代替しずらい責任の大きい仕事であることから、1人目治療中 一旦は多少融通が利く非常勤職員として取り組みましたが、やはりそれでも両立は困難を極め、最終的に泣く泣く退職の道を選ばざるを得ませんでした。
Aさんはその後、複数回の採卵・移植を経て妊娠〜出産に至ります。
現在は子育てに奮闘するAさん。いずれ大好きだったその職に戻りたいと切望しているものの、あと5年ほどは復帰は難しいとのことで。
その理由とは、
保育園問題
彼女は23区の中でも待機児童数がとても多い区に住んでいて、妻が「現在無職」の場合 保育園に入れる可能性は絶望的らしいのです。
保育園申込書の「現況」欄には、例えば「求職活動中」や「就労内定」の選択肢もあるにはあるのですが、それらはいわゆる保育所入所基準点数が低く、高い点数順から入園が決まる現システムだとかなり弱者になってしまうんですよね。
全ての児童が入園できるほど潤沢に保育園があればいいのですが、現実はそうではありませんし、仮に選択の幅を広げどうにか保育園に入れたとしても、また第1子治療の時と同様に「仕事と不妊治療の壁」が立ちはだかってきます。
そういったことを総合的に考えると「向こう5年は復職は難しい」という結論に至ったのだそう。
そして切実に、
「1人目治療を頑張ったことは後悔していないが、不妊治療で失ったものも多い。今の私には社会との接点が全然ない。これは経験してみると想像以上に苦しいし、治療の時とはまた違った孤独さがある。そして今後復職できる具体的な目処もたっていない。だから今仕事と治療を両立されてる方は、どうか私のようにならないでほしい」
と悲痛な面持ちで話してくれました。
そういった孤立感もあって、
- コミュニケーションができる
- 同じ悩みや経験者と話ができる
と、今回オフ会に参加されたとのことでした。
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参加者の感想アンケート
今回の進行や空間はいかがでしたか?改善した方が良い点があればぜひ教えてください(もっと絡んで積極的に音頭とって進行してほしい / 時間が短い / こういう時間を設けてほしい 等)
ゆったりした進行でリラックスできたので、むしろこんな感じでよかった
改善点などなかったと思います! 楽しかったし、色んな話が聞けてよかったです!! 逆に楽しくお喋りしてただけだから、主催者さんとしてもっと聞きたいこととかあったのかなぁ⁉️って思いました。
とてもアットホームで素敵な空間でできたので、落ち着いてお話ができました(自分以外の人たちに邪魔されず、話している方の声がしっかり聞こえるというのはとても大事なポイントだと思います)。また、会話が途切れそうになったときにも、ご夫妻がさりげなく質問してくれたりトピックを提供してくださったので、とてもスムーズに話が進んだと思いました。
参加して得られた有益な情報や印象に残っているポイントや話題はどんなものでしたか?
2人目不妊治療に対する他の人の考え方や悩み
皆の知識がすごいなぁと思いました。 やっぱり有名クリニックへ通っておけばよかったなぁって思いました。
クリニックのキッズスペースの利用について、実際利用するとなると条件や制限があることがわかり、とても参考になりました。
オフ会を終えて
私も現在2人目治療検討中であることから、今回お話に参加させて頂きました。
2人目治療について誰かと話すのは初めてのことだったので、どんな流れになるか緊張もあったのですがいろいろな話題を共有できて貴重な時間でした。
さきほどのAさんのように
治療のために泣く泣く退職しなければならず、やっと出産したら子供を預けることができず、2人目治療も困難。仮に2人目治療でなくとも預けられないことには復職や新たな就職もできない。
こういった矛盾した負のループに陥っている方は実は多くいるのだと思います。そんなリアルな話を聞いて、憤りを超えた怒りとともに悲しさを強く感じました。
産みたい人はいる。
でもそこには治療を必要としている人もたくさんいて、経済的な負担、仕事との両立の困難さによってチャレンジすることができなかったり、諦めざるを得なかったり…
不妊治療に限りませんが「自己責任」といったギスギスした風潮が幅を利かせているように感じる昨今。それは、一般に正しい生殖についての知識や生殖医療への理解が欠けていることが根底にあると思いますし、そんな世の中が結果的として「社会的不妊」を生み出している側面も大いにあると思うんですよね。
二人目治療のオフ会、今後も継続して開催していきます。
妻
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こんにちは。
いつも楽しみに読ませていただいてます。
私は1人目不妊で現在体外受精を行っています。
治療のため退職しました。
2人目不妊の方の「復帰が大変だから1人目不妊の人は仕事と両立してほしい」という言葉、正直とても嫌な気持ちになりました。
なぜならその方は妊娠し出産されたからそうおっしゃってる、結果論なんです。
みんながみんなうまくいくわけではありません。
1人目さえ諦める方も沢山います。
仕事との両立は本当に大変です、そのことさえ忘れてしまってるからそんなこと言えるのかなと思いました。
よく1人目不妊と2人目不妊は全く違うと言われますよね。それでトラブルも多いです。
だからぽっこさんもわけてオフ会されてるんですよね?
それなのに1人目不妊の方にお願い、みたいな発言はやはり違うと思うんです。
それを取り上げたぽっこさんももう1人目不妊の時は忘れてしまったのかととても悲しい気持ちになりました。
ナチュラルアートの時から拝見してたのでとても残念です。
ゆうさん
お返事が大変遅くなりすみません。
ずっと考えていたのですが、結局明確な返事を自分の中で見つけることはできませんでした。
ただ言えるのは、この経験談を話してくれた方は仕事と治療の両立の大変さを本当に経験された方です。
もちろんその尺度は人によって違うと思いますし、結果論と言われればそこに異論は唱えられません。
ですが当事者の方の気持ちを想像せずにただ書いた訳でもないことはお伝えしたいと思います。
今後も1人目不妊の辛さがあったからこそこういった会や活動を続けていきたいと思っています。