不妊治療のステージごとの辛さについて。経済的負担とは別に痛みは一緒だと思う私は甘いのか？

痛みは分かりあえないのだろうか？

不妊治療中のステージが違うと。

今日のテーマについては賛否両論あると思いますが、自分の意見を述べたいと思います。

不妊治療のステージ

不妊治療中の方には言わずもがな、ですが不妊治療には段階があります。

⑴「もしかして子供できにくいのかな？」

↓

⑵夫婦で不妊検査をうける

↓

⑶検査結果によって治療

↓

⑷タイミング法

↓

⑸人工授精（AIH）

↓

⑹体外・顕微授精（IVF/ICSI）

私たちのような、⑵の検査に何の問題もない（現代医療では不妊要素が見つからない）原因不明不妊は、不妊全体の10〜35％と言われています。

また、⑵の検査で不妊要素が見つかった方の中には、⑷⑸をせずに⑹の高度不妊治療へ一気に進む方もいらっしゃいます。

人工授精までを一般不妊治療、体外・顕微授精を高度生殖医療（高度不妊治療）と言います。

不妊治療はタイミング法から徐々にステップが上がるほど、

• 通院回数
• 治療費用
• 身体的負担
• 精神的負担

がかかり、ステップアップしたにも関わらず妊娠に至らない場合の心の痛みはどんどん大きくなります。

これは不妊治療に全く関わりのない方でもなんとなく想像できますよね。

私は子作り開始から3年弱で、今やっと人工授精にステップアップという段階ですが、いずれ高度不妊治療に進んだ時の経済的負担や辛さについて、現段階でも少なからず感じているつもりです。

実際に高度不妊治療に進み、それでもリセットした時は今とは比較にならないほど辛いんだろうなぁ、とも。

不妊治療の段階で負担は変わってくるが・・

ところで、高度不妊治療に進んで頑張っている人からしたら、私のようなタイミング法・人工授精法の段階の治療者ってまだまだ痛みとして「軽い」のでしょうか？

最近TVでそういった意見を目にする機会がありました。

タイミング法、人工授精までの一般不妊治療は高度不妊治療に比べたら「まだ不妊治療とは呼べない」と。

今まで私個人としては、治療の段階（ステージ）を気にせず「不妊治療・ベビ待ちカテゴリ」方々は同じ土俵＝仲間だと思っていました。

コメントやいいね！する時も、相手のステージを（ある意味では）気にせず「不妊治療・ベビ待ち仲間」という気持ちから、していました。

でも、そのTV番組を見て

もしかしたら私がコメントした（高度不妊治療中の）人に不快な思いをさせていたのかもしれない・・

「お前にわかるかよ」って思われてるのかもしれない。

と怖くなったんですよね。

現段階での私の「不妊治療・ベビ待ちカテ」の考えは、

・赤ちゃんが欲しいという気持ちは、基本的にみんな一緒だと思う。

・なので妊活を開始して、たとえ半年のカップルでも「なんで出来ないんだろう・・この先が怖い・・」と感じていたら自分と同じ土俵じゃないかと思う。

・「２人目不妊」の辛さも想像が出来る。
愛する我が子に兄弟姉妹を作ってあげたい、もしかしたら作れないのかな・・って、周りが兄弟姉妹が出来てくる中、絶対辛いことだと思う。

決していい人ぶるつもりはありませんが、今はこう考えています。

もちろん私も

・不妊について本気で考えたことがない方に、意見は絶対にされたくない

・（我々は不妊治療夫婦と知っていての）妊娠報告は、「割と簡単に妊娠できた」みたいなライトな感じで伝えて欲しくない。

・さすがに３人目不妊は、「不妊治療・ベビ待ち」カテゴリーとは違うと思う（たとえご自身が悩んでいたとしてもそれくらい分かってよ、と思う）

など、経験から「嫌だな、違うな」と思うこともたくさんあります。

授からない痛みや辛さ

でも、自分がタイミング法だけで３年弱まできているからか、ステップアップしていないからって、必ずしもステップアップしている方と比べて痛みが小さいとは限らないんじゃないかな、とも思うんです。

治療費は高度不妊治療より少ないかもしれないけど、食べ物や漢方、鍼などにお金をかけている場合もあります。

また「絶対に子どもが欲しい」けれど、「絶対に自然妊娠」を目指している方もいらっしゃいます。

それぞれの環境で、それぞれの段階で、その時のMAX悩んでいるんじゃないかと思うんですよね。

だから

不妊治療のステージが違う　＝　悩みの大きさが違う　

とはならず、

「人工授精までは不妊治療と呼べない」って意見にもならないんじゃないかな、

と。

でも。

これってやっぱり私がまだ高度不妊治療にステップアップしていないから言えるのことなのかな。

採卵や自己注射の痛みの経験もまだないし、

一回で数十万円支払う経験もまだない。

重大な男性不妊がある訳でもない。

最終段階まで来たらこんなこと言ってられなくなるのかもしれない。

今は、高度不妊治療の方もタイミングの方も悩みの根本は一緒で、同じ仲間だと思いたい私ですが、もしいずれ私がステップアップしてしまった時気持ちは変化するんでしょうか。

その時気持ちの変化があったとしても、正直にブログに書こうと思います。

もちろん、私がTVで見た方もそこに映し出されていない辛い部分がたくさんあるからそういった意見が出るんだろうし・・ブログだって然り。

また、「辛さの物差し」って人それぞれだし、一概に比べられる問題ではないけれど。

でも今現在の自分の心で言いたいのは、

「不妊治療・ベビ待ち」の方々とはステージ関係なく出来る限り痛みを分かちあいたいな。

理想論かもしれないけど、そういうこと。

違うステージの人の気持ちもわかるよ！なんて軽々しく言いたい訳ではなく、子どもが欲しいという切なる気持ちは一緒なはずだよなって。

私はまだまだ甘いのかもしれませんが・・

みなさんはどう思われますか？

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妻

1983年生まれ。約4年の妊活〜不妊治療を経て顕微授精による移植で2018年に出産しました。経験から不妊治療を取り巻く環境の課題軽減、当事者支援に取り組んでいます。

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