NAC日本橋での1周期目があっけなく終わってしまい、今どんな感情を持つのが一番正しいのか正直よくわからない。
9つの受精卵のうち1つも凍結胚盤胞に至らず。。
まだこの手に何かを得ていたわけではないけれど、何かを失ったような空虚感・・
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なぜ私は子どもが欲しいのか?
そして
なぜ子どもが出来ないことがこんなにも辛いのか?
私にとって母になることは本当にハードルが高く、そのハードルにつまづくたび、様々な考えが頭をよぎる。
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夫との子供が欲しい理由
本当は移植前に改めて考えながら書こうかなと思っていたことなのだけど。
なぜ私は精神的・肉体的負担が多くさらに超高額な不妊治療をしてまで夫との子どもが欲しいのだろうか?
一言で言ってしまうなら
本能
だ、やっぱり。
理由なんてない。
理由もなく、
この手に抱きたい
触れたい
育てたい
幸せにしてあげたい
家族になりたい
のだ。
よく言われる愛する人との宝物だからとか、この人の遺伝子を残したいから、とかはこの本能をあえて言葉に置き換えた場合に発せられるのではないかと思っている。
本能ってよくよく考えたらすごいことだ。
だって子どもの他に
理由もなく欲しいもの
ってあるだろうか?
服だってカバンだって社会的ステータスだって、欲しいと思う気持ちには全て理由がある。
だけど夫との子どもは本当に理由なく無条件で欲しい、愛したい。
何だろう・・
この例えには賛否両論あるかもしれないが、
夫が万が一早死にしてしまった時、夫の遺伝子を引き継ぐ子どもがいたら私は立ち直って生きていける気がする。子どもがいなくてたった一人だった場合・・正直自分がどうなるか分からない。
こう書くとまるで自分の保身のために子どもが欲しいようにも見えてしまうけど。もちろん違う。
「本能」の代弁は難しい。
とにかく、夫との子どもを夫と共に育てたい・・。
今の自分に足りないものと足りているもの
高度不妊治療に足を踏み入れてさっそく新たな壁にぶつかり、自分の人生は今いったいどんな状態なのだろう?
今いる位置はどこなんだろう?
これからどうやって先に向かうべきなのだろう?
頭の中を整理するため、今の私に足りていると思うもの・足りていないと思うものをツラツラと思いついた順に書いてみようと思う。
足りないと思うもの
- 夫との子供
- 子育て
- 母性の行き場
- 父親
- 実家の温もり
- 兄弟の絆
- 母を支える人力
- 親戚
- 仕事
- お金
- 稼ぐ能力
- 社会に役立つ能力
足りていると思うもの
- 愛のある夫
- 夫との絆
- 母との絆
- 義家族との関係
- 職場の人間関係
- (不妊治療以外で)ストレスを感じにくい日常環境
- 家
- 暖かい布団
- 洋服、靴
- (不妊以外の)健康
- よく笑える心
- 友人
足るを知れ?
こんな感じだろうか。
思いつくままに並べてみたけど、いつも脳内で考えていることと大きく代わり映えはしない。
それに、
「やっぱり満たされてるものに気づくべきね、私は幸せ!」
なんてオールオッケーハッピー思考になる訳でもない。
ただ、
自分が何に一番重きを置いているのか
また
より豊かな人生を手に入れるため努力すべきこと
そして
今現在自分が持っているはずの幸せ
については改めてクリアになるかもしれない。
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私が人生で得たい2つの軸
我が子
やっぱり私は
第一に愛する夫との子供が欲しい。
繰り返しになるが、これは本能でありどうしようもない。
医療に少し手助けしてもらって授かれるなら、挑戦しない理由は今の段階で見つからない・・。
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この気持ちが改めて明確になったのなら、一回の採卵が胚盤胞にならなかったくらいで落ち込んでいる暇はないのかもしれない。
幸せなことに、不妊治療以外の面ではすこぶる健康体を保っている。
病は気からというように、基本的に身体がいつも元気なので精神的に落ち込んだ日もそこまで崖っぷちに立たされることは近年そうそうない。
また笑いの沸点が低いのか、とにかくよく笑う能力も授けられている。ありがたいことだ。
またこの先は何が待ち受けているかは分からないけれど・・
もう一度採卵からのスタートをがんばってみようじゃないか。
社会の中での私というもの
そして次に、社会にもっともっと必要とされたい。
妊活や不妊治療を始め毎月のように「自分が母になること」への想像を続けていると、
一刻も早く母になりたいという気持ち
と、
私の人生は果たしてそれを得ればもうすべてなのか?
という気持ちに気付くことがある。
母になることは絶対の夢だ。胸を張って言える。
だけど同時に人生はそれだけではないとも気付くのだ。
今までの私の仕事は、直接人に関わる仕事ではなく裏方の仕事ばかりだった。
だけど、不妊治療を経験してから、もっと人に関わった仕事に携わりたいと思うようになった。
もっともっと直接的に「人の役に立つこと」の仕事を手にしたい。
そのために、この時間を生かしてスキルアップに努めようではないか。
絶望せず未来を見つめ努力を続けていく
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つまり私は、誰かに自分を求められたいだけなのかもしれない。
そして性差関係なく、人間の本能とはまさにこの気持ちなのかもしれない。
また、裏を返せば私はこの2点以外はとても満たされているとも思う。
暖かい家で大親友のように将来を語れる夫がいる。私を思う母がいる。不安のない日常が送れる。
私は紛れもなく幸せ者だ。
そう、「不妊」は決して「不幸」ではない。
ということは、さらに豊かな人生を得るためすべきことは
天命はまだ分からなくとも授かるために人事を尽くし努力すること。
そして社会に必要とされるためにスキルをもっと磨くこと。
シンプルにこれだけなのだ。
自分自身と向き合い続ける
不妊治療は嫌でも自分自身と向き合わなければならないことが増える。
弱い自分も醜い自分もかけがえのない自分も、いくつもの自分に出会い考え、そしてまた歩き出す。
辛いことだけではないけれど、不妊治療は精神的苦行と言っても過言ではないと本気で思う。
このままだと不妊治療を卒業する頃には仏の心を身につけているかもしれない(笑)。
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いや、それでいい、それがいい。分厚い人間になって、誰かの役に立ちたい。
育児には不妊治療以上の苦しみが待っているのか?
そうだとしても今は聞きたくないし、聞いても体感がないから全く分からない。
私が5年前は「不妊治療なんてかわいそう」って蚊帳の外から見ていたように。
その時その時のステージで学べばいいのだ。
人生は経験。
尊い経験と、自分の内側とただひたすらに向き合うこの時間はやっぱり貴重なはずだ。
もう少し(と願う)、忍耐の日々を乗り越えてみせようじゃないか!!
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妻
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