妊活と不妊治療の持つ言葉のイメージ。その違いを自分なりに考えてみた

スポンサーリンク

 

突然ですが、

 

妊活  と  不妊治療

 

この言葉って、似て非なるものだと思いませんか・・?

 

スポンサードサーチ

私がおぼえた違和感

メディアでは不妊治療のこともざっくり「妊活」とまとめて表現することがありますよね。

ひとつの例ですが、例えばこんな感じで。

(出典:ウーマンコムより引用)

 

この表紙に書かれている、

 

  • 費用
  • ステップアップタイミング・人工授精・体外受精
  • 原因不明
  • 男性不妊

 

等々。

内容は「不妊治療」のことなのに、「妊活」という言葉でざっくりまとめて表現されている。

漠然となんですが、以前からこういったイメージに少し違和感をおぼえていて💦

私が治療当事者だったからかもしれませんが、

 

う〜ん、なんかふんわりしてて刺さらないんだよな〜

 

なんてクリニックの待合とかで読みながら感じていたんですよね。

いや、こういった表現は間違いじゃないし、

「妊活」という大きな定義の中に「不妊治療」という手段が内包されているわけだし、

丸くふんわりマイルドにすることで結果的に不妊治療の認知拡大に寄与してるだろうし、

いきなり「不妊治療のお金のこと、原因不明不妊って?、ステップアップとは?」っていうより、手に取りやすいだろうし・・

概念はこんな感じ↓だって分かってるんですけどね。

不妊治療と妊活概念図

わかるんだけど、わかるんだけど・・

 

う〜んこの違和感、どう表現すればいいか難しい!

 

直球で言えば、

 

「妊活」と「不妊治療」は違うんや〜!!!😭

 

と言いたい感じかな。

私の中では、

 

  • 「妊活・ベビ待ち」は自己タイミングでいわゆる子作りを始めた人
  • 「不妊治療」は医療行為を受けている人

 

そんな違いのイメージがあって。

だから、それをごちゃ混ぜにされることに違和感をおぼえてしまうんですよね。

「不妊治療」はどのステージにしても特に心の負担が大きくなってくるから、妊活(自己タイミング)とはまた別の表現にしてほしいって気持ちがあるのかも。

自己タイミング法(妊活・ベビ待ち)側からすると不妊治療は延長線上にあり、妊活の一環と思えるのかもわかりませんが、不妊治療をしている側からすると、妊活ではなく不妊「治療」をしていると明確に強く自分の立ち位置を認識していました。

こんな感じ↓で、医療行為であるということから、他意なく単純に分けてイメージしていました。

不妊治療と妊活概念図

もちろん、どちらが良いとか悪いという話じゃないですし、子を望む気持ちの強さを比べるものではないですよ!

 

Twitterでアンケートしてみた

ところでこんな風に感じてしまうのって自分だけ?

私以外の不妊治療経験者の方はどう感じているのかな?

と思い、恒例のツイッターアンケートをしてみました。

 

以下選択肢を設定し聞いてみたところ、

選択肢

妊活も不妊治療も一緒

妊活と不妊治療は別くくり

 

(閲覧用除く)660人が回答してくれて、結果は以下のようになりました。

選択肢 回答数 割合
妊活と不妊治療は一緒 108人 16%
妊活と不妊治療は別くくり 552人 84%

実に84%の方が妊活と不妊治療は別くくりだと感じていることがわかりました。

 

スポンサードサーチ

頂いた意見から気づいたこと

分析

結果を見ると、多くの方が私と同じように妊活と不妊治療は別くくりと思っているようで、自分だけじゃないんだと少し安堵しました。

・妊活は自己流のイメージ。 なかなか出来ず、結果的に投薬が必要だったり、ステップアップして通院してる人が不妊治療。

・金銭的にも時間的にも体力的にも全然別物のイメージ

・実際体験すると全然別物

しかしその一方で、「妊活」も「不妊治療」も一緒のくくりだとリプライをくれた方からは、

・「妊活」という言葉によって逆に周りにライトに話せる

・「不妊治療」と話したことにより周囲に気を使われたくない

・過剰に心配されて惨めな気持ちになりたくない

と、また違う視点の意見をいただきました。

思い返してみると私も治療中、不妊治療のことを話すことによって「過剰に心配されたくない」という気持ちがあったのも事実。

そういう心境の中でそれでも夫婦で頑張っていることをサラッと話す(必要がある時)には「妊活中だよ」という方が自分にも相手にもライトに伝わっていたように思います。

そう考えると「妊活」っていう言葉は治療をしている方と、不妊治療や妊活自体に縁のない方々とを繋ぐ「共通言語」みたいなものと言えるのかも。

状況に応じ使い分けが出来るという意味では、短文でイメージを伝えやすいライトな語感の「妊活」というワードが存在するのはとても便利なのかもしれませんね。

なるほどな。

 

妊活という言葉の生みの親

(出典:livedoorニュース

 

「妊活」というワードはジャーナリストである白河桃子さんという方が2011年に作ったもので、その年の日経ウーマン流行語にも選ばれています。

また「活」という言葉を生み出したのもこの方。

 

白河さんの「『婚活』時代」という本は20万部近いベストセラーになっているそう。

「妊活」も「婚活」もどちらも現在当たり前に使われているものですよね。

この二つが当たり前に浸透している現実を見れば、簡略化&グルーピングした言葉が持つ「直感的にイメージさせる力」のインパクトを改めて感じますね。

 

スポンサードサーチ

「妊活」という言葉もひとつの手段

分岐点

それにしても、「妊活」という言葉が生まれる前はどうしていたんだろう?

 

ストレートに「子作り」?

 

「子作り」か「不妊治療」というキーワードしかないと、それはそれでキツかったり不便だったりするかもしれないですよね。

「妊活」という言葉は、不妊治療という顕在化しづらい課題の認知度を高めそのハードルを下げることに一役買っている有効な手法なのかもしれないな、と今回改めて感じました。

ただ、誰にでもライトに伝えやすく直感的にイメージさせるメリットがある一方、最前線の医療行為を受け、精神的・肉体的・経済的・時間的負担に常にさらされている側からすると、

 

直感的に瞬時に理解されることが時に苦しい

 

というのもまた、偽らざる本音だと思います。

 

そんな簡単にわかられてたまるか!

 

という気持ちになってしまうことがあるんですよね。。

(感情的な部分ではありますが、それほどまでに感情をかきみだされるストレスに晒されているのが実情だと思います)

 

ざっくりしたイメージでその輪郭をボヤかしてくれる「妊活」と、おそらくほとんどの方が瞬時に医療行為だと分かる「不妊治療」。

曖昧にすることで、誰にでも手に取りやすく、話しやすく、イメージしすいという良い面がある一方、どこかの段階で(特に高度不妊治療にステップアップの際)、そのイメージを明瞭にする必要があるし、そうならざるを得ません。

このあたりは人それぞれだと思いますが、不妊治療を始め辛い現実に直面すると、背中を押してくれたあの曖昧さが逆に辛くなるというか(もっと最初に厳しく教えてくれればよかったのに、みたいな)。。。

なかなか難しいところですけど、それぞれの言葉が持つイメージについて自分なりの考えを書いてみました。

みなさんはどう思われますか?

The following two tabs change content below.

1983年生まれ。約4年の妊活〜不妊治療を経て顕微授精による移植で2018年に出産しました。経験から不妊治療を取り巻く環境の課題軽減、当事者支援に取り組んでいます。
  ↓↓ 気軽にフォローミー! ↓↓   ぽころぐ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください