【前編】卵子凍結を行う都内全クリニックの比較と経緯まとめ。友人がオーク銀座を選んだ理由

朝日
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以前こちらの記事で書いた友人が、

女友達

親友から卵子凍結の相談を受けて感じたこと。手段の目的化を少しだけ危惧している

2018年11月6日

ついに卵子凍結のためクリニックを選定し、採卵〜凍結に至ったので前・中・後編の3回に分けてリポートしたいと思います。

初回前編となる本記事では、クリニックの選定までをまとめています

彼女の

 

「これから卵子凍結を考えている方の参考になるかもしれないから、ぜひ詳細まで書いてね!」

 

という前衛的な考えに多大なる感謝。

注意

本情報は2018年11月〜2019年2月の間に友人が行なったクリニックへの問合せや説明会に参加した体験談です。主観に基づくものですので、あくまで一参考としてください。具体的なアクションを起こされる際には必ずご自身でクリニックにご確認ください。

 

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友人はクリニック選びの前にまず予備知識のインプットから開始した

友人はまず最初に、卵子凍結についての知識を得ようとネットでいろいろと検索を開始した。

当初国内のページを探したが、卵子凍結についての情報や事例がそう多くなかったため、海外まで検索範囲を広げ、主に海外(アメリカ)の情報を参考にしたそうだ。

普段英語で仕事をする彼女だけれど、医療用語には不慣れだったため都度丁寧に調べながら参照し理解を深めていったそう。

また、私たちの不妊治療の話も熱心に聞いてくるなど、様々な立場から生殖医療に対する情報や知識を着々と蓄え、自分なりに理解を深めた上で、

いくつ凍結することが現状の自分としてベターなのか

とひとまず凍結すべき最低限の目標数というゴールを設定し、

その達成にベストなクリニックはどこか

という視点で、クリニック選びを本格的に始めたそうだ。

【参考にした海外のサイトの一例】

■NYタイムス2018年3月「卵子凍結について患者が知るべきこと
■NYタイムス「卵子凍結における年齢と出産の確率計算機
■ASRM「Fertility and Sterility
The Washington post “Should I freez my eggs? “シリーズ(you tube)
■NYのExtend Fertilityのコストに関する記載
■Extend Fertilityのバイオロジカルクロックに関する記載
■wikipedia「Intracytoplasmic sperm injection」  など…

 

卵子凍結を実施しているクリニックは?

繰り返しになるが現状、卵子凍結でネット検索をかけてもあまり多くの情報は出てこない。

そんな中、不妊治療の口コミサイト「Coel(コエル)」が卵子凍結可能な都内施設を一覧としてまとめており、この記事をもとに検討を開始した。

独身女性が卵子凍結できる病院一覧

この記事では、東京都内で卵子凍結が可能な7つの施設を紹介している↓

  • 杉山産婦人科
  • 京野アートクリニック高輪
  • 赤坂レディースクリニック
  • オーク銀座レディースクリニック
  • 六本木レディースクリニック
  • リプロダクションクリニック東京
  • プリンセスバンク
    ※必ずしも上記以外のクリニックが卵子凍結を行なっていないということではありません。

早速彼女は、ここにある7つの施設全てに電話での問い合わせ、またはウェブ上で参加申し込み可能な説明会やカウンセリングがあれば即参加していった。

以下、この全施設を比較検討した詳細を列記する。

 

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杉山産婦人科(新宿)

都内に3院を展開する、東京でも知名度の高いクリニック。2001年から生殖医療を行っており、新宿院は2018年1月の開院となっている。

以前不妊治療経験者の方々に「どこのクリニックに通っていますか?/通っていましたか?」というアンケートを行った際、東京都で第2位だったのがこちらの杉山産婦人科(新宿・丸の内)だった。

高層ビル

東京都内不妊治療クリニック通院者数ランキング。永遠幸グループの存在感はやはり大きい

2018年8月8日

こちらはウェブサイト内に卵子凍結の特設ページをみて電話で問い合わせ。聞くと説明会などは行なっていないとのこと。

卵子凍結を希望する場合はまず診察予約が必要とのことだが、彼女いわく「電話対応がかなり高圧的だったので心象が悪かった・・」らしく、ひとまず優先順位を下げた。

Web 特設ページあり
説明会 なし

 

京野アートクリニック高輪

2007年仙台で開院した京野アートクリニック。

東京では2012年高輪に開院。院長は日本初の「体外受精による妊娠・出産」に関わった東北大学医学部産婦人科教室チームの一員とのこと。

また、院長の経歴を見ると

2001年
→卵子凍結(緩慢凍結・急速融解)による妊娠・出産に成功

2004年
→卵子凍結(ガラス化法)による妊娠・出産に成功

との記載があり、卵子凍結への知見や経験が豊富そうな印象を受ける。

同院のウェブサイト内の卵子凍結特設ページを確認し電話したところ、卵子凍結希望者は「まずカウンセリング受けてください」とのことで、すぐに体外受精コーディネーターとのカウンセリングを予約する。

カウンセリングの様子は以下記事に詳しくレポートとしてまとめています↓

氷結玉

京野アートクリニック高輪の卵子凍結セミナーレポを聞いて費用や実績、デメリット等をまとめてみた

2018年12月26日
Web 特設ページあり
説明会 なし(「妊活セミナー」への参加推奨)

 

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赤坂レディースクリニック

2016年4月開院、不妊治療専門施設。

「卵子凍結希望の方はWeb予約を」との記載があるが、まずは説明会やカウンセリングなどの有無を知りたい彼女は電話にて問い合わせるものの、10数回電話を試みたが一向に電話に出ないため早々に候補から除外(2018年11月の話)

Webページ 特設ページあり
説明会 なし

 

オーク銀座レディースクリニック

大阪を中心に東京の銀座にもクリニックを展開するグループ。杉山同様、産婦人科と並行し、生殖医療も2000年から開始しており、同院のウェブサイトには、

2016年、当院の患者様が凍結卵子を用いて妊娠し、無事ご出産されました。当院としては特別なことをしているとは考えておりませんでしたが、一般的には画期的なことだったようで「凍結卵子を用いての出産は日本初」として、たくさんのメディアに大々的に取り上げられました。

との記載があり、社会適応としての卵子凍結へ積極的に取り組んでいる印象。尚、銀座院の開院は2016年。

すぐに、全2時間の無料説明会に参加。感想としては、内容も濃く料金体系も明朗で、卵子凍結に至るイメージがよりクリアに描けたとのこと。

説明の様子は以下記事に詳しくレポートとしてまとめています↓

データ

オーク銀座レディースクリニックの卵子凍結説明会レポート。費用や実績、スケジュール等まとめ

2019年1月15日
Web 特設ページあり
説明会 あり(都内唯一)

 

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六本木レディースクリニック

湘南美容クリニックグループが経営する不妊治療専門クリニック。2016年開院。

こちらも説明会やカウンセリングなどが無いか電話で問い合わせる。

対応や説明も丁寧で感じも良く前向きに検討していたが、湘南美容クリニック系列(美容分野)と、生殖医療をコアに置く他のクリニックと違い、また不妊治療専門クリニックの開院も比較的最近ということで、専門性に欠けそうという個人的な「イメージ」より候補から外す。

Web 特設ページあり
説明会 なし

 

リプロダクションクリニック東京

こちらもかなり知名度の高い不妊治療クリニック。

2013年大阪に開院後、2017年2月東京汐留にも開院。

前述の「どこのクリニックに通っていますか?/通っていましたか?」アンケートでは4位だった。

高層ビル

東京都内不妊治療クリニック通院者数ランキング。永遠幸グループの存在感はやはり大きい

2018年8月8日

 

卵子凍結のセミナーはなかったため、問い合わせると体外受精セミナーに参加するよう促され参加。しかし、当然ながら卵子凍結への言及はほぼなく具体的なことを知ることはできず。

そこで後日、セミナーで知ることができなかった点を電話で問い合わせ。

しかし卵子凍結に関して院内でまだ体系化されていないのか、対応がかなりあやふやで全く要領を得なかったそう(卵子凍結も可能としているが積極的に推奨している感じでは無く、あくまでオプションの一つとして置いてる感じ)。

また混み合っているためか電話が相当繋がりにくかった。それらの理由から候補から外す。

Web 特設ページなし(治療内容として1行のみ
説明会 なし(「体外受精セミナー」への参加を推奨)

 

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プリンセスバンク

今回挙げている7施設の中で唯一凍結卵子専門の保管会社。

卵子凍結の流れとしては、プリンセスバンクが希望者との窓口となり同バンクにて適性検査を実施後、提携のクリニックで採卵を行い、凍結された卵子を同バンクが保管するという流れ。

約1時間半の有料説明会(2,000円)に参加。スピーカーは香川則子 代表。

唯一の「凍結卵子保管専門施設」の説明会だったので内容に期待したものの、どちらかというと婚活セミナーのような

 

「スペックの高い女性の婚期が遅れること」
「これから結婚相手を見つけるなら年下の男」

 

といった割とポップ?な内容で、差し迫って具体的なことを知りたい彼女のスコープとは少々ズレていたらしく物足りなかった。

また、凍結卵子の融解後の生存率(融解率)や、凍結卵子を用いた妊娠・生産率、また費用についての具体的説明が少なく、全体を通して

 

「凍結しておけば大丈夫」

 

といった雰囲気を感じてしまい、当初期待していたものとは違ったそう。

一気通貫で対応可能な不妊治療クリニックではなく、わざわざ保管とその他を分ける必要性が感じられず候補から外す(もちろん保管に特化しているので「保管」という部分での安心感は高いとは思う)。

保管を専門としている為、海外を含め融解〜移植を行うクリニックを選べるということは可能だが(受け入れ側の判断によるが)、選択先のクリニックの技術力を知る術も見極める力もない自分に、わざわざその選択の岐路に立つ必要性や利点は現時点で感じられないと思ったそう。

Web プリンセスバンクWebページ
説明会 あり

 

最終的に「オーク銀座レディース」で卵子を凍結することに決めた

彼女はこうして全7施設を比較検討し、最終的に「オーク銀座レディースクリニック」で卵子凍結をすることに決めた。

その理由を聞くと、

 

「やはり卵子凍結専門の説明会の存在感は大きかった。内容もわかりやすく、費用も割と良心的で明朗なイメージ。また症例数からくる経験値を感じた。リスクの説明が少なく凍結すれば大丈夫という雰囲気もなく、しっかりとデメリットにも言及していた点にも好感を持てた」

 

とのこと。

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1983年生まれ。約4年の妊活〜不妊治療を経て顕微授精による移植で2018年に出産しました。経験から不妊治療を取り巻く環境の課題軽減、当事者支援に取り組んでいます。
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