ある日タクシーに乗って目的地に向かう途中、突然運転手さんがお祭りに寄り道し
「この祭りはいい祭りでね、うんたらかんたら〜」
と説明してきました。
いやいやいやいや!
え?
なんで断りもなく勝手に寄り道されてるの?
「へぇ、そうなんですか。いいお祭りですね」
なんて言えるわけなかろう。
私は目的地に急ぐためタクシーに乗り込んだのだぞ?
ブチ切れた私は運ちゃんに向かって、
「時間っていうのは人の命なんだよ! い・の・ち! あんたの勝手な都合で人の命を奪うな!」
と、ほとんど叫ぶように怒鳴りました。
・・・・
というのが、2019年の初夢でした。
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クリニックまでの通院時間はどのくらい?
以前ツイッターで「クリニックへの通院時間について」アンケートをしました。
本記事では頂いた936票の回答から、
- 不妊治療の通院にかける時間の平均
- そこから読み取れるクリニック選びの傾向
- 将来的な「通院負担」の軽減策
を綴ってみたいと思います。
通院時間アンケートの結果は?
アンケートの内容はこちら↓
【通院時間について教えて下さい☘️】
自宅から不妊治療を受けるクリニックや病院までの通院時間はどれくらいですか/でしたか?
(勤務地→CLの割合が多く、且つ遠ければそちらの通院時間を🙏🏻)
新幹線とか飛行機通院の方も多くいらっしゃるのかな??
— ぽころぐ@不妊治療を身近な選択肢に (@pocoloooog) 2018年9月15日
自宅 or 勤務地から不妊治療を受ける病院やクリニックまでの通院にかかる時間をお聞きしました。
閲覧用を除く回答結果は、
片道1時間以内
→ 803票(85.8%)
片道2時間以内
→ 113票(12.1%)
それ以上
→ 20票(2.1%)
でした。
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少々意外に感じたアンケート結果
9割近くの方が「通院時間は1時間以内」という結果は、少し意外でした。
というのも以前「全国不妊治療通院者ランキング」のアンケート結果を分析した際、クリニックの充実はやはり都市部に寄っているなぁという印象を受けていたためです。
つまり、地方ほど不妊治療クリニックが近くに無く、かつ選択肢も少ないため、割と多くの方が専門医を求めて越境通院をされているのでは?と感じていたんですよね。
実際、
- 車で片道2時間以上かけてクリニックに通っている方
- 北関東から東京のクリニックへ数時間かけて通われている方
- 離島から東京まで飛行機を使い通院されている方
とお話したこともあります。
また国内で唯一、「着床前スクリーニング」を実施していることを公表している神戸の大谷レディスクリニックへ新幹線通院されている方もお見かけします。
そういったことからも、交通に時間をかけ(そして時には宿泊付きで)通院している方がもっと多いのかなと思っていたのですが。
もちろんツイッターのアンケートのみで決めつけることはできませんが、おおよその傾向はこのアンケート結果に反映されているように思います。
クリニック選びは「通いやすさ」が一番のポイント?
またこの結果から、不妊治療の
①通院頻度の多さ
②CLでの待ち時間の長さ
③仕事との両立の難しさ
④コスト(総治療費)の高さ
上記をカバーするため、クリニック選定時における多くの検討材料の中でも特に
通いやすさ = 距離・時間
を重視している方が多いのではないか、と感じました。
昨年開催したぽころぐバー(男性限定・不妊治療当事者で集まりました)でも、クリニックを選んだ際の大きなポイントは自宅からクリニックまでの距離だという話が上がっていましたね。
治療を日常生活と両立し結果を求めていくためには、上記4点を含む不妊治療の難点をカバーする「通いやすさ」が重要なポイントになるのかもしれません。
もちろんこのアンケートの回答者の大多数が都市部近接県の方であれば、職場がクリニックひしめく都市部にあることで、自宅ではなく職場からクリニックまでの通院時間という回答が実は多くて、そのため結果的に比較的短い結果に寄ってしまったということもあるかもしれませんが。
ちなみに、私も今まで不妊治療を受けた3院(総合病院・はなおかIVF・NAC日本橋)はすべてドアtoドアで1時間圏内でした。クリニックが多くある23区内に住んでいるのであまり参考にならないかもしれませんが、1時間以上通院に時間を割くのはちょっと考えずらかったですね。
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通院負担の軽減。もっと環境が整えば・・
ここからは個人的な推測ですが、本当は
環境が整っていたら少々遠くても実績のあるクリニックに通いたい方は多くいるのではないか?
と感じています。
環境とは、例えば先ほど列挙した4点(↓)が改善されるということ。
①通院頻度の多さ
→通院頻度が減ることで、仕事との両立などがしやすくなる。
②クリニックでの待ち時間が短くなる
→予約時間通りに診察されることにより、予め前後の予定を立てやすく遠方通院のハードルが下がる
③仕事との両立がしやすくなる
→周囲の理解が整うことで、遠方のクリニックへ通うハードルが下がる
④高額な治療費がもう少し安くなる
(or助成金の拡充)
→治療費が抑えられることで遠方のクリニックへ通う経済的ハードルが下がる
など。
また、現在混沌としている不妊治療の情報がもっと患者目線で整頓されることも重要ですね。
日常生活の中で治療がしやすい環境が整えば、クリニック選びにおける制約は今よりも緩和され、希望する治療をより受けやすくなるのではないでしょうか。
実現可能な未来像?
さらに「①通院頻度の多さ」についていえば、血液検査や卵胞チェックは遠方のクリニックに行かずとも近場の病院でチェック出来て、その情報は通院先のクリニックと共有出来るといった病診連携の環境が構築され社会的に整備されればなと思います。
採卵周期などどうしても通院が集中する時期の検査を近場でできれば、頻繁かつ博打的な通院の負担を軽減できるのではないかと。
IT隆盛の時代、この合理的な分業化はそう遠くない未来に実現可能ではないかと思うんですよね。これによって患者の待ち時間を含めた「通院負担」は大幅に改善出来そうな気がするのではないかと、ひそかに期待しています。
近場で血液検査&卵胞チェックが出来、その情報を都市に集中する不妊治療CLと共有出来る環境が整備出来ないかな。これで頻繁かつ博打的な通院の負担を軽減出来ると思う。既存の病院や献血carと組むとか。IT隆盛な現代、この分業化は可能じゃない?
簡単に言うと、#ZOZOスーツ 的発想。#不妊治療の課題— ぽころぐ@不妊治療を身近な選択肢に (@pocoloooog) 2018年10月30日
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不妊治療において最も重要な「時間」
初夢で見た「時間=命」という表現。
時間を奪うことは命を奪うこと。
時は命なり。
少々過激ですが、近頃切にそう感じます。
不妊治療において大切なものの一つが(結果的な)時間。
この時間を有意義かつ有効に、だれもが結果への最短ルート(≒無駄なルートの排除)を適切に選び取れる、体系的でより細分化された選択肢が増えるような未来が早く到来してほしいと思っています。
妻
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