卵子凍結保存が増えているらしい。金額は高くリスクもあるけど出産年齢の幅を広げる有効な選択肢だと思う

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今日、NHKのクローズアップ現代で”卵子凍結保存”についての特集をみた。

未婚女性の卵子凍結が急増しているらしい。理由は、凍結することで卵子の老化を止め、いつか結婚した時の”保険”とする為。

すごい技術だわ。。。

興味深いこの卵子凍結技術。気になったのでリスクや費用など調べてみた。

 

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卵子凍結保存とは

読んで字のごとく、凍結して保存する技術。

-196℃の超低温液体窒素によって凍結。-196℃という超低温下ではほとんど化学変化が起こらないので、何十年も全く状態を変化させないままで保存することが可能らしい。

まさにタイムカプセルやな。

卵子は年齢と共に数も質も低下していくもの。特に質の低下は妊娠率と相関関係にあり、とても重要。

卵子の数は決まってるとか老化するとか知らなかった。男も最低限妊活の勉強すべき

2016.10.11

 

質を維持するという意味でこの卵子凍結技術は画期的なものだと思う。

 

実際に生まれた人数は何人? 出産率は?

卵子凍結

NHKの調査によると、日本全国で卵子凍結保存を行っている医療機関は44

これまでに卵子凍結を行った患者数は、1,005人

生まれた人数は、12人

という結果が出ている。

 

1,005人の人が凍結して、生まれたのが12人だから12人➗1,005人=1.2%くらいの出産率と思ってしまいがちだが、1,005人全員が解凍して体外授精を行ったわけではないので、勘違いなきよう。

番組内で解凍を行ったのが現在85人と言っていたので、仮にこの85人の方から12人が生まれたとすれば、その出産率は、12人➗85人=14%くらいではないかと推測される(ちなみに12人が生まれたので、必ずしも12人の人が生んだとはイコールでは無い。卵子凍結を利用し2人以上生んだ人もいるかもしれないので)。

卵子凍結

 

もちろん、卵子を凍結していても「自然妊娠した」といったケースもあるだろうから、不要になる場合も少なからずあるのだろう。

 

ちなみに体外受精の出産率は、

体外受精、出産率、

35歳:18.1%

40歳:8.1%

45歳:0.8%

 

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年齢制限はあるのか?

結論から言うと、年齢制限は無い

ただ、この卵子凍結保存の対象としているのは39歳以下であり、40歳以上は基本的にお勧めできないらしい。一応本人と卵子の質低下によって極端に出産率が下がることを認識承諾の上、「超」高齢出産のリスクに耐えられるかという点を慎重に検討して決めるといった流れ。

上述の体外受精の出産率を見ても45歳からは極端に率が低下しているし、年齢制限は無いと書いたが、現実的な話40歳が一つの基準となって、感覚的には〜45歳くらいが限界なのではないかと思う。

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2018.06.19

 

費用はどれくらい?

卵子凍結

番組で取材した卵子凍結を行った女性は、

採卵・凍結= 35万円

保存など = 63万円
(採れた卵子数による)

合計 = 98万円

 

の費用がかかっていた。ネットなどでも調べてみたが、大体同じような感じで、100万円前後くらいが目安になるようだ。そのほか、解凍(融解)する際にも別途費用が発生するみたい。

そして、保存費用だけれど、保存期間以外に「採った卵子の数」によっても変わってくる。

 

採卵数はどれくらい?

ちなみに卵子ってどれくらい採卵するんだろう?

調べると、39歳以下であれば大体10〜20個くらいらしい。上記の保存費用(保存期間が不明だが)はおそらく10〜20個の場合の費用だろう。

では、採卵時の年齢があがれば採卵数が変わるのだろうか?(卵子は加齢と共に質が低下する。つまりそれを加味してできるだけ多くの卵子を採取しておかなければなら無いといったこともあるだろう)

年齢による採卵数は、

39歳以下の方であれば、必要な数は10個です。40歳以上は50個、45歳以上は2,500個が必要です。
※卵子凍結専門クリニック「プリンセスバンク」より

45歳以上の採卵数もう現実的じゃないな。

単純計算で39歳以下の250倍。費用が比例したと考えると100万円×250倍=2億5千万円かかる計算に。。。(あくまで単純計算)

これ一部の富裕層しかでき無いね。費用的な負担が半端無い。

そもそも2,500個もの卵子を採取するって可能なんだろうか?一応書いてあるくらいだから可能は可能なんだろうけど、費用負担もさることながら、患者側の体力や身体への負荷はかなりのものになると想像できる。

45歳以上の卵子凍結は、

 

金も身体への負荷も半端じゃなくかかるよ

 

って暗に示しているんだろう。つまり、

 

卵子凍結は40代は非常に厳しいから、やるなら39歳までにやりましょう

 

と言っている(目安)、と理解する方がいいだろう。

 

凍結卵子の保存期限は?

卵子凍結

ちなみに凍結卵子の保存期限は45〜50歳前後で区切ることが一般的。これは、45〜50歳以上の体外授精では妊娠〜出産率が極めて低く、かつ超高齢出産のため、母体への影響が大きいといったことも考慮しての年齢設定なんだろう。

 

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どういう人が卵子凍結をするのか?

未婚の30代女性が大半らしい。

 

「今はまだパートナーがいないけど、いつか結婚した時のために」

 

と、凍結する女性が多いのが現状。

この考えは非常に合理的だと思うし、ある意味「投資」だと思う。人生設計をしている(人生に向き合っている)非常にしっかりとした考えを持った女性たちなんだと思う。

だって、経済的負担や身体的負荷を考えれば、なかなか踏み切れるもんじゃないと思うよ。個人的には尊敬してしまう。

 

卵子凍結

番組で、以前は行っていたけど、現在は卵子凍結は行っていないというクリニックの医師が出ていた。

卵子凍結をやめた理由は、

 

①当初想定していなかった層(未婚)が大半を占めている

②婚期を遅らせてしまいかねない

③高齢出産を助長する

 

といった理由でやめたとのこと。もともと、不妊に悩む奥さんを対象として始めたらしいが、蓋を開けてみると、来院するのは未婚の女性が大半。未婚女性は卵子を凍結すると、安心感からか婚期が遅れてしまい、結果的に高齢出産につながってしまうのではないかと危惧したとのこと。

ちょっと極論だけど、まぁわからんでもない。しかし、それは本人たちが判断すべきことだから、医師がそれで卵子凍結をやめるってのも、なんか違う気がするけどね。

 

リスクは無いのか?

凍結技術は、はなおか先生も言っていたが、日本は世界でもトップクラスの実力らしい。

また、凍結卵子は凍結しない新鮮な卵子と比べて受精率や妊娠率が低くなるといったことは認められていない。だから凍結卵子だから劣るといったことは無い。

しかし、日本産科婦人科学会のように、卵子凍結保存に対して「推奨しない」としている懐疑的な意見もあるのも事実。

 

こういった懐疑的な意見の根底には以下のようなリスクがあるから。

 

① 卵巣出血
将来不妊につながるの恐れあり

② 高齢出産

③ 子供への影響

 

採卵は極細のストローのような針を直接膣から卵巣へ貫通させて卵を吸い上げる(聞いただけで痛い!)。この時、全身麻酔がかかっていても、体はこわばり、体の各所が反応するくらい負荷がかかる刺激らしい。

この採卵時に卵巣を傷つければ、結果的にそれが原因で将来不妊になるかもしれない(卵子凍結に来るのは未婚女性が大半)。

②はさっきも書いたけど、卵子の質(時)を止められるから、高齢でも妊娠出産することが可能になる。出産は高齢になればなるほど、母体に負担がかかるのは常識。

 

そして子供への影響。これは凍結卵子で生まれてくる子供にどんな影響があるのか?と危惧している。

正直この辺はよく分からないが、世界では卵子凍結を経た(保存期間は様々)体外受精によって生まれた子供は30万人以上と言われていて、かなりのデータは取れているだろう。それでも悪影響が出ているというデータは聞いたことがないので、問題はないと思うし、そう信じたい。

 

 

卵子凍結保存に思うこと

卵子凍結にリスクがあって、推奨しないという意見もあるけど、個人的には現状違法でもない技術であるのであれば、個人の判断によって決めればよいと思う。もちろん、事前にリスク(経済的負担、身体への負荷、出産率の認知など)をしっかりと確認してね。

卵子凍結

ちなみに、卵子凍結については上の画像の通り、子供がいない女性の内6割が「認める」「条件付で認める」としているのに対して、医療機関は倫理的に問題ないと考えるのが約2割に留まっている。裏を返せば、8割の医療機関が卵子凍結は「倫理的に問題あり(問題ないとは言えない)」と言っていることと同じだよね。

結構ギャップあるのね。

 

また、卵子凍結を行う理由の一つに「仕事の都合で今は産めない」といった理由も少なからずあるみたい。これってどうなんだろう?

バリバリのキャリアウーマンの場合、出産で戦線(仕事)離脱により、キャリア(出世)が左右されてしまう現状があるってことだろう。出産が自身のキャリア(出世)にマイナスに働く構造。

こういった構造は本当に馬鹿げてるし、そういった構造自体が晩婚化や高齢出産を助長している一因と言っても良いだろう。

卵子凍結保存が高齢出産や晩婚化を助長すると言う前に、そもそも論としてまずはこういった社会的構造を変えていくことが先決だと思う。

子供が欲しいという気持ちは、何よりも強い欲求だろう(特に女性は)。この欲求を社会や会社が妨害することなく、実現しやすくする環境を整備することが重要で、その先に卵子凍結保存という選択肢の一つがあると捉えるべきだと思う。

賛否両論あると思うが、リスクどうのこうのいう前に、その選択肢を選んだ人の気持ちや、そうせざるを得ない人の状況をもっと理解すべきで、こういった根本的なところに対して、行政や社会全体が目を向けてほしいと思う。

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約4年半にわたる不妊治療の記録を綴っています。体験したからこそ感じた不妊治療を取り巻く「内」と「外」の課題。顕在化しづらいこの課題の軽減・解決、そのギャップを埋めるべく夫婦で取り組んでいます。オフラインでの交流の場の創出や、オンラインでの真に求められるサービスを開発中。「不妊治療を身近な選択肢に」が当たり前の世界にしていきます。
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